実車は非力過ぎました

ローカル線の少量貨物輸送を気動車で出来ないかどうかの試験車として１９６０年に２両製造されました。
宮崎機関区に配置され、今は廃線となった妻線で実験されました。

結果…ほぼキハ０１の貨物気動車といえる物だったので、貨車２両牽引出来るはずがそれすらも出来ずに失敗。
常に貨物を積んでいないと空転が発生する為、貨物が無い時は死重を積んでいたとか。
更に貨物の積み替えが発生するのも面倒な点で合理化とは縁遠い代物。
実験終了後は貨物気動車として使われることなく、乗務員室が付いている為に「車掌車代用」として使われる事もあったそうです。

１９６９年にキワ９０　２がキヤ９０　１（後にヤ３９０に改番）に大改造、九州から遠く離れた房総電化工事の為に大活躍しました。
廃車は意外と遅く１９８４年、但し１９７２年の房総各線電化後は（旧）大網駅の側線で仲間と一緒に放置されていた様です。

こんな悲運の車両、模型でも実車同様片軸駆動となります。
実車と違い、貨物の積み下ろしはありませんので、ウエイトをバランス良く置く事で、実車が目標としていた貨車２両牽引は可能でしょう。

車体色は初期がぶどう色、後期がクリームとぶどう色のツートンカラーとなっていました。（キヤ９０・ヤ３９０の時代は黄色）
(2018-08-25)

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